お米の採れるまで・成長の記録


お田植え 5月15日


田植直後               5月21日
根付いてきました          5月31日
分蘖して順調に育っています。   6月19日 
「分蘖」(ぶんけつ)とは、稲の茎がだんだん
増えていくことを言います。
根もとから茎が枝分かれしてきます。
したがって、田植のときは苗を2〜3本しか
植えないのに成長するとたくさんの茎になって
います。

その茎にお米になる稲穂ができるので、
分蘖がうまくいかないとお米が獲れないことに
なります。
分蘖が良いということは、稲がすくすく育って
いる証拠なのです。

写真でその様子を御覧ください。
(ちょっと解りにくいかな)
田んぼを干す           6月20日〜  
水が全くなくびっくりされているかと思います。
何を隠そう 実は無理におじいいさんが水を止めてしまったのです!

いよいよおじいさんも、おしよせる歳と雨なしの日々により、頭がおかしくなったのでは。とカンポおじさんは考えました。

しかし、この考えは違っていました。
と言うより、立派な科学的(生物的)理由があったのです。
その理由を下に書きます。
田んぼを強制的に干すことは、稲作の中でも最も重要な作業のひとつです。この干す作業のことを
「中干し」と言います。
「中干し」をする理由(効果)として次のようなことがあります。

 この頃になると分蘖が進み、土の中の根の数が増えていきます。
まただんだん暖かくなって、土の中に鋤きこまれた稲藁などからメタンガスなどの根に有害なガスが発生します。
(堆肥などから出る異臭を放っているガスを想像してください。)

有害なガスを抜くために、田んぼの水をぬいて土を乾かし、新鮮な空気をいれて、(酸素を供給する)
根を健全に成長させます。
大地にしっかりと根を張らせる重要な作業であるのです。
根がしっかりと張っていないと収穫に影響が出るばかりでなく、美味しい米もできないと言われております。

この中干しについては、米作りの中でも重要な管理内容で、、田んぼを干すタイミング、日数、干す程度など
を会得することが重要です。
 もうすぐ穂が出てきます。      7月20日  マーカーの竹が隠れてしまいそう!!
 穂が出て実ってきました。      8月22日  もうすぐ稲刈りです。  
米作りと台風と天気予報
  この時期になるとどこのお百姓さんも台風情報に注目します。
その雨や風で稲が倒れてしまう事があります。
それはそれは悲惨なもので、せっかくここまで育ててきたのに無残な姿になります。
収穫量に影響があることはいうまでもありませんが、その倒れた姿を見る方が辛いのです。

  しかし、倒れる稲と倒れない稲があります。
倒れる稲は運がわるかった。そこは風が強かった、雨が強かったという事もありますが、
全てがそうした原因ではないのです。
それでは何が一番の原因か? 最も重要な原因はほかにあるのです。風雨の強さではないのです。
それは、稲の草丈など茎の強さにあります。
草丈が長いと倒れやすくなるのは当然ですが、そうならない様に田植のときから生育管理が必要です。

  この管理は、肥料の与え方、水管理などがあります。
その方法は、それぞれの田んぼ(土地)の土質や地形によって全く違います。
さらに、その年の日照条件や気温、湿度、雨の降り方によって管理方法をコントロールします。
したがって、お百姓さんは長年の経験と培ってきた“カン”に加えて、その年の気象状況を考えて
総合的に判断して管理を進めていくのです。
まさに、米作りの総合プロデューサーです。
 
  お百姓さんは その田んぼの(土地)の日照条件や気温、湿度、雨の降り方を知りたいのですが、
通常のテレビや新聞の天気予報ではそこまで細かく知らせてくれません。
それでは、お百姓さんはどのようにしてそれらの情報を手に入れているのでしょうか?
しかも、水管理などするには、リアルタイムでなければなりません。(雨の前に水口を止めるなど)

  その地域にあった天気予報(日照時間や気温、、雨の量、降っている時間)まで細かくリアルタイムで
教えてくれる所があるのです。
そこは、昔から有線放送として存在し、今はケーブルテビ(CATV)となっているメディアです。
ケーブルテレビには「お天気チャンネル」があり農業に必要な情報を提供しています。

  なんとここでは、通常の天気予報に加え気象衛星からとらえた雲の様子、さらに
その土地の1km四方の気温、降水量まで予報してくれています。
その他、それまでの降水量、風の方向、日照時間などのデータも提供しています。
このチャンネルは農業管理をするものにとって必要不可欠です。
カンポおじさんもプログに書いた「水路の当番」の時はいつも見ていました。

余談ですが、このケーブルテレビはインターネット接続も提供しており、
カンポおじさんはここを利用しております。

農業と言うのは「奥が深い」ものだとつくづく感じているこの頃です。
       
稲刈り直前      9月4日


9月9日
いよいよ稲刈り
いよいよ稲刈りです。まず、自家用の米。
手作業で行われ、天日干しにします。
この写真は、もち米の稲刈り。
これは例年一番早く刈り取る。
作付けは自家用だけなので極めて少ない。
2条用の稲刈り機で刈って、「はざ」で干す。
我が家のみで行う。
言わば稲刈りの原点である。
稲刈りの様子


稲刈りの様子
食卓に上がった新米